クロネコラム87. フランスの言い伝え


87.
フランスの言い伝え

先日、マルシェを訪れたときのこと。つやつやとしたサクランボが山盛りになった露店の前でクギ付けになっていた私に、八百屋のムッシューが味見してもいいよ、と1個手に持たせてくれました。さっそく口の中にほおりこもうとすると、「ひょっとして今年初めてのサクランボかい?だとしたら、願い事をひとつ唱えてから食べなさい」と言われ、わけもわからず、とりあえず「健康でありますように」と心で願って甘いサクランボをいただきました。家に帰って調べてみたら、フランスでは初物を食べるときは、願い事をひとつ唱えるのが昔からの言い伝えなのだそうです。私の地元では、初物は東を向いて笑って食べると福が来る、というのが一般的だったので、ところ変われば言い伝えも変わるのだなぁと実感しました。八百屋のムッシューに、「日本では、東を向いて笑うのよ!」と教えてあげたら、きっとびっくりしたことでしょう。
というわけで、今回はフランスでよく耳にする言い伝えを紹介したいと思います。クロネコラムのバックナンバー、「フランスの迷信・げんかつぎ」も併せてご覧ください。(-06-15)

【初物を食べる前に願い事をひとつ唱える】
旬の野菜や果物、珍しい食べ物を、その年で初めて食べるときによく耳にする言い伝え。フランスでも初物はやっぱり縁起が良いんですね。

【最後の一滴を飲んだ人は年内に結婚する(又は首つりの刑)】
ワインやシャンパンなどのアルコールを飲んでいるときに言われるこのフレーズ。瓶の底の最後の一滴を注がれた人は、「お、今年中に結婚するね」なんて冷やかされます。そして、「もしくは首つりの刑に処される」と続ける人もいて、「ま、結婚も首つりも似たようなもんだね」なんていうフランスのエスプリたっぷりのジョークがあとに続きます(笑)。

【雨の降る結婚式は幸せな結婚】
大切な結婚式の日が雨降りなんて、普通は悲しがるところですがこんな言い伝えがあれば少しは気がまぎれますね。他にも、雨の結婚式はお祝いをたくさんもらえる、という言い伝えも。

【お腹を下したらコーラを飲む】
フランスに来て驚いたことのひとつがこれ。ひどい下痢のときにコーラを飲みなさいといろんな人からすすめられました。フランスの民間療法なのかな、と思っていたら、お医者さんにもすすめられさらにびっくり。医学的に実証されているのかな?!

【クリスマスが暖かいと、復活祭は寒くなる】
「Noël au balcon, Pâques au tison=クリスマスをバルコニーで過ごすと、復活祭は暖炉の前」という決まり文句のある言い伝え。フランスに来て8年経ちますが、この法則はかなり当たっているような気がします。

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