81. 感謝して「いただきます!」
うちの近くにあって重宝しているのが冷凍食品専門チェーンの
Picard(ピカール)。魚や肉、野菜などの食材も調理済み食品も案外おいしいので冷凍庫にはいつもいろいろストックしています。先日このお店でギョッとしたことがありました。仔牛肉のパッケージに「élevé sous la mère」つまり「母牛のもとで育った」と大きく書かれていたからです。
仔牛肉は大好きなのに、そんなのを読んだら、かわいい仔牛ちゃんの姿が目に浮かんで、すっかり買う気が失せてしまいました。後からフランス人に聞いてみると、通常、安い仔牛肉の場合は生まれてすぐに母牛から引き離され飼料で育てられるのに対して、母牛のおっぱいで育った仔牛はよりおいしくて価値があるとのこと。理屈はわかるけれど、仔牛が「牛の赤ちゃん、子供」ですよという事実を見せつけられると、普段「肉=生き物」という感覚が麻痺してしまってるせいか、ちょっと引いてしまいました。
鴨さんに無理矢理餌を食べさせて作るフォアグラや、他の国ではゲテモノ扱いされがちなカエルやエスカルゴ、「かわいそう~」という声が挙がりそうなウサギなど、フランス人の食材に対する許容範囲はかなり広そうですが、そんなフランス人が「そんなもの食べるなんて信じられない!」と思う食べ物もあるわけで、食文化というのは本当に国や地域それぞれなんだなあと実感します。
生きているものを食べずには生きられないのが人間なのだから、「牛はいいけどウサギはかわいそう」なんていう上っ面の「同情」はあんまり意味がないのかも・・・などと言い訳をしながら、日々フランスのおいしいものをありがたくいただいている、食いしん坊な私なのでした。
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