ふらんすノート33. ル・コルビュジエ特集 vol.1


スイスに生まれ、主にフランスで活躍した近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ(1887-1965)。建築はもちろんのこと、絵画や家具デザインなど多彩な才能を発揮。ピロティ/屋上庭園/自由な平面/水平連続窓/自由な立面という五原則を提唱し、近代建築に大きな功績を残しました。世界中にある彼の建築物21点をユネスコ世界遺産に登録しようという運動も進められているところです。
ル・コルビュジエの作品はフランスの各地にも存在しており、建築に関心を持つ多くの人々が訪れています。日本からの見学者も多いようで、大半の建物に日本語パンフレットが用意してありました。
このル・コルビュジエ特集では、パリとその近郊に存在する建築物をご紹介することにしましょう。
第1回目は、国際大学都市のスイス館とブラジル館、ラ・ロッシュ邸、アトリエ兼アパルトマン。(-11-15)

パリ国際大学都市は、世界各国からパリに集まる学生たちに宿舎を提供し、文化・学術の交流を推進することを目的として1925年誕生した広大な施設。ここにル・コルビュジエと、その従兄弟で同じく建築家だったピエール・ジャンヌレが手がけ、1933年に完成したスイス館は、ル・コルビュジエが提唱した近代建築の五原則の典型的な一例となっています。
46ある部屋には現在も学生たちが暮らしていますが、見学も可能です。地上階にあるサロンでは、画家でもあったル・コルビュジエが描いたフレスコ画を鑑賞しましょう。階段を上がった1階(日本式2階)にある105号室には、当時のままの家具が置かれ、見学用に開放されています。


開館:
毎日10:00~12:00/14:00~17:00
休館:
なし
料金:
2


場所:
案内図(PDF)の35番

スイス館公式サイト
 


北側ファサード


南側ファサード

エントランス

フレスコ画が印象的なサロン

105号室
     

ル・コルビュジエと、ブラジル人建築家のルシオ・コスタが手がけ、1959年に完成したブラジル館。天井が低いのになぜか空間の広がりを感じるエントランス・ホール、カーブの美しい窓、南側ファサードのカラフルな色合い・・・スイス館とはまた異なる魅力を感じます。見学は地上階部分のみ可能。


開館:
月~金8:00~12:00/13:00~20:30、土10:00~14:00/15:00~21:00
休館:

料金:
1


場所:
案内図(PDF)の8番

ブラジル館公式サイト
 


北側ファサード


南側ファサード
     

RER B線のRobinsonまたはSt-Remy-les-Chevreuse行きに乗り、Cite
Universitaire駅下車。ぎりぎりパリ市内なので、メトロのチケット(カルネ)でOKです。
駅を出て、トラムの通る大通りを渡れば、目の前に国際大学都市が広がります。左の写真の大きな建物がそびえる正面入口からスイス館とブラジル館に行く場合は、建物の手前、左手にある階段を降りましょう。
公式サイト(英語)
案内図(PDF)
 

パリ16区の閑静な住宅街。FONDATION
LE CORBUSIERの標示を確認して門をくぐり抜け、小道を進むと、奥に白い建物、ラ・ロッシュ邸が見えてきます。これは、スイス人の銀行家で、モダンアートの収集家でもあった友人のラウル・ラ・ロッシュのためにル・コルビュジエが設計し、1925年に完成した邸宅です。「ラ・ロッシュの素晴らしい絵画コレクションに恥じない家を設計するべきだ」とル・コルビュジエは語りました。吹き抜けの大きなエントランス・ホールが印象的。そのホールを中心に、向かって左がプライベートなゾーン、右が絵画ギャラリーを含めたパブリックなゾーンに分かれています。
 


ファサード。右手に財団事務所のあるジャンヌレ邸が
ありますが、見学はできません。


絵画コレクションを展示するための
ギャラリー
     


 

住所:10 square du Docteur
Blanche 75016
メトロ:
Jasmin 9番線、徒歩5分
開館:
月13:30~18:00、火~木10:00~12:30/13:30~18:00、金10:00~12:30/13:30~17:00、土10:00~17:00
休館:日、祝日、12月25日~1月1日
料金:3
公式サイト(英語)
 

ローラン・ギャロスやブーローニュの森に近いパリの西端に、ル・コルビュジエが設計し1934年に完成した集合住宅があり、その最上階にコルビュジエが実際に暮らしたアトリエ兼アパルトマンがあります。総面積240㎡、見晴らしの良いテラスからは明るい陽射しが入り込み、ル・コルビュジエ自身が「この建物の中で最高の場所にあるアパルトマン」と記述しているのもうなずけます。2階層に分かれており、階上にはシャワーやトイレなど必要な設備が整ったゲストルームがあります。
 


アトリエ

広々したテラスに面したリビング

ル・コルビュジエの寝室。
ベッドが高いのは、
寝ながら窓の外の景色を見るため。

壁の色分けもル・コルビュジエらしさ

階上にあるゲストルーム

建物正面

機能的なキッチン

この階段を上ってゲストルームへ

寝室のバスと洗面台
       

住所:24 rue Nungesser et Coli 75016
建物入口左手にあるインターホンでFondation Le
Corbusierを探し、ボタンを押すとドアを開けてくれます。ホールの左奥にあるエレベーターで6階まで上がり、その後階段で7階まで上がるとアパルトマンの入口があります。
メトロ:Michel Ange Molitor 10番線、Exelmans
9番線、どちらも徒歩15分程度
(ただし、Exelmans駅は年12月11日まで工事のため閉鎖中)
開館:水9:00~12:00、土10:00~17:00
休館:月、火、木、金、日
料金:3
公式サイト(英語)
  特集2回目はパリ郊外ポワッシーにあるサヴォア邸をレポートします。お楽しみに!
 

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